枡は独特の組み方で作ります。
皆さん枡は機械で簡単に作っていると思っておいらっしゃるかもしれませんが、そう簡単ではないんです。　特に組んだ部分。　どのくらいの精度だと思います？　1/100㎜です。
このくらいシビアじゃないと漏れるんです。　刃物と刃物の間にスペーサーを入れて調節しますが、スペーサーだけでは足りないので紙を挟んだりして調整します。
だから刃物を交換したりすると、調整だけで3時間近くかかります。　外しては組んでを繰り返すんです　外した通りに組めばいいじゃないって？　いやいやそんなに甘くありません。
刃物を研ぐと微妙に大きさが変わります。　挟んでいた紙も厚さが変ります。　だから同じようにはいかないんですね、これが。
こういうシビアなセッティングと丁寧な加工が無いと枡は出来ないんです。
枡は全自動では出来ないんですよ。　フルオートメーションで作ったらコストが逆にエライことになります。　職人があの機械、この機械を駆使して最後は手の感触で仕上げるわけです。